JASRACは存在自体は必要なんじゃないの?

JASRACは色々と叩かれてるけど、あれは運用の仕方がまずいんであって、著作権の一括管理団体自体は必要だと思う。それは何故かというと、まぁ要するに利用者側のメリットのためというか。著作物を利用するためにはJASRACがあろうと無かろうと利用許諾料を支払うのが当然で、法律で決まってるわけだ。だから、合法的に音楽を利用したい人々は、お金を払って利用許諾を取ろうとする。しかしその時、著作権の管理権者がてんでばらばらだと、利用者は自分で著作権の所在を調べ、個別に申請・交渉をするというコストを払わなきゃいけなくなる。古いテレビ番組のWEB配信ができない理由ってのは、こういう手続きが煩雑すぎるってことでしょ。これを簡単にして、どこか一箇所*1に金を払えばほぼ大丈夫、というのはやっぱり必要だと思う。これはまぁ、著作権法の改正で何かうまい制度でも作ればまた別の実現方法もあるんだろうけど、現状としては単一管理団体という発想自体を悪とするのは妥当じゃない。
JASRACは、無駄を省き中間搾取を無くすことで、より安価にたくさんの人が利用でき、かつ著作権者にも十分配当が行き渡るように運営できれば、団体の存在自体を否定するようなもんじゃないと思う。どんなに不正や無駄が横行しても、官僚や政治家という職そのものを無くせとは言われないように。

*1:適当な数なら一つである必要はないけど。