DARKER THAN BLACK #25「死神の見る夢は、黒より暗い暗闇か?」[最終回]

これは……うん、多分いい終わり方。
結局、黒は契約者ではなかったというオチ。正直それは考えつかなかった。
本来BK201は白のことであって、その能力も白のもの。黒はただただ白を受け入れるためだけにエージェントとなった優しい兄ちゃんに過ぎなかった。現在の黒の能力は、白からの借り物だったというわけだな。正確には、白の能力によって契約者っぽく変質しただけというか。
で、白の能力は、単なる電撃ではなくて「ゲート内物質への変成」かな。変成能力が何故表面上電撃の効果を生むのかはちょっとよく分からなかったけど、とりあえずゲート消失はこの能力で空間を変成し絶対不可侵領域を作った結果。この時それをやったのは白。本来契約者でないはずの黒が能力を使えたのも、ハヴォックが能力を失ったのも、多分この能力の影響だろう。ニックの能力もこれと同じだから、流星の欠片でどっか飛んでっちゃったんだろうな。
不可侵領域を作ることを望まない黒に対して、アンバーは最後の力で時間を戻す。となると、あの領域でみんなと話したことは無かったことになるのか、それとも戻した上で精神世界に入っただけだったのか。いずれにしろ、ゲートはそのままになり、黒は銀と二人で組織から逃げることになると。
銀はもう最後までおいしい。白とアンバーが黒を死ぬほど愛しつつお別れしてる中で、「私を一人にしないで!」と黒を引き上げる役割。そんでもってその後は二人で逃避行。おいしすぎる。


エクスプロージョンの危機が去ったと言っても、組織は依然健在。未咲も色々と大変。契約者による犯罪も増えて、問題は山積み。共存と言うにはあまりにも理想から遠い現実だけども、なべて世は事も無し、みんなそれなりにやっていきますよ、というわけか。
最後のシーン、ルイと全く同じ能力・同じ逃げ方をした犯罪者があっさり捕まっちゃったのに笑った。重力系能力者は悲惨すぎるな。逆にテレポート系能力者は扱いが良い。


ゲートと契約者の存在の意味は「遠い未来のための何か」ということで投げてしまったけど、黒と契約者を巡る人間ドラマとしてはいい作品だった。「ある契約者の物語」という形でいくらでも番外作品が作れそうなので、そういうのも期待したいなぁ。