コードギアス 反逆のルルーシュ(小説版)第03巻

ナリタ攻防戦終結直前から藤堂救出まで。アニメの11話後半から17話。
基本的に、各事件を細かく描くことはせず、事件後の人物描写や内幕を明かす形。様々な登場人物の視点をぐるぐる回っていって、最終的にチョウフ基地襲撃事件へと収斂していく構成は良かった。
それと、アニメ本編では省かれたような細かい部分を、うまく設定と整合させて描写してるのはかなり評価できる。特に、マオC.C.の決別までの話は気になってたから面白く読めた。谷口から渡されてる設定資料を基に書いてるらしいから、本編で語られない部分も谷口はきっちり考えてるんだろうな、やっぱ。
勢い重視のアニメ本編だと誤解を招きかねない表現になってる部分も、小説版はきっちり補完してある。例えば、日本が短期に敗戦したのはナイトメアフレームの有無より圧倒的物量差によるところが大きかったとか。それと、今回はユフィ側の描写が多くて、ダールトンの細々した配慮やら活動なんかも見えた。ギルフォードユフィ騎士選任を勧めたのは、実はダールトンの差し金だったとか。


アニメを見てないと全く分からない小説ではあるけど、アニメを前提としてればかなり良くできた小説だと思う。文体に癖も無いし…ってのは前に書いたか。
ただ、やっぱり誤字が気になる。卜部と占部ぐらいは見逃してやりたいとも思うが。