図書館戦争 #10「里帰リ、勃発」

最低だな、関東図書隊。「非暴力はいかれた連中のすること」と考えてるようにしか見えない態度。検閲側との対話を否定的にとらえるのはともかくとしても、同じ図書館側の人間に対する対話と理解を頭ごなしに拒絶するというのは、表現の自由を守る立場として最低と言う以外に無い。
それに対して、一方的に無抵抗派が悪いように見せるいじめ描写。ところがこれは、女に特有の排除傾向が多数派対少数派という構図の中で強調されただけに過ぎず、非暴力とは直接の関係は無い。結局、一定の思想を悪のように扱いつつ、それを納得させるだけの描写を見せられずに終わっている。
最終的には郁が母との確執といじめを同時に解決して終わるけど、郁のいじめ解決法もただ権力を笠に着ただけで全く正当性を感じられない。主人公がめげずに努力して正しい方法で解決する、という前向きな姿勢が見えず、むしろ最終手段として忌避すべき方法を安易に使ってしまったという失望感だけが残る。
トンデモな設定とそれをまともに活かせない脚本破綻はネタ的な面白さもあったけど、ここまで不条理だといい加減見るのも疲れてくる。もうちょっとで終わりだから頑張って見るけど。