滝本竜彦::超人計画

超人計画 (角川文庫)

超人計画 (角川文庫)

あらすじ

ダメ人間ロードを一直線に突き進む滝本竜彦は、そんな現状を打破すべく、脳内彼女のレイと共に虚無感とルサンチマンを打ち砕く「超人」を目指すことを決意した。

滝本竜彦のエッセイ。面白かったです。
これを読むと、滝本竜彦が本気で危険領域にいる人間だと言うことがよく分かります。もちろん、ここに書かれていることが全て本当だとすればの話ですが。『NHKにようこそ!』の佐藤君は、滝本竜彦自身の体験をよく表現していることになりますね。かなり壮絶。これさえ読めば、大抵のヒキコモリ気味大学生は「自分は遥かにマシだ!」と思えることでしょう。この本が2年ぶり3冊目というのがまた「危なさ」を示してます。


ところで、これを読んでいるとき、かなりの部分で某知人の顔が頭に浮かびました。さすがにドラッグやら何やらの部分は別ですが、発言とかから感じられるイメージが何となく。表題にもなっている「超人」はニーチェから来ている言葉なんですが、たまに哲学関係の話が出てくるのも似ていまして…。
しかし、一番怖かったのは、「一歩間違えば自分も」という感じが常にしていたことです。意外と共感できる部分が多かったのは、はっきり言って危険信号ですね。相当やばいです。
滝本竜彦は、色んな意味ですごいです。