魔法遣いに大切なこと2 #03「ソラ」

これはダメだ。この改変は気に入らない。
前作では確か、「魔法遣いかどうかは生まれつき決まっている」のだけど、「血筋」も関係なかったはずだ。その他の設定齟齬は時代の変化とかで片付けられるけど、この部分まで改変となると、これはもう完全なパラレルワールドでしかない。
原作者脚本らしいので多分前作の設定の方がおかしいということになるんだろうが、それでも個人的には前作の設定の方が好きだった。
魔法使う時にイメージ映像が出ないのが残念だというのは前回の感想にも書いたが、呪文の部分も非常に残念だった。基本的に呪文が要らないのは前作と同じだけど、前作ではその上で敢えて「心を込めて…」という座右の銘を唱えていた。これはユメの内面を表すという意味があったのだけど、ソラの場合はなんか適当にかっこつけた呪文を唱えてる。それはないんじゃないかと。


その上、話の流れもやっつけすぎて全然入り込めない。依頼主が鍵の無い金庫を開けては閉じているということに疑問を持つのは良い。そしてそれをどうにかしてあげたいと思うのも良い。けど、無断で中身持ち逃げして、事情を知らないくせに一方的に意見を押しつけようとするのは最低。あの時点でヒロインに対する好感度が酷いマイナスになった。しかも、その後「実は鍵ぶっ壊しといた」って言うだけで、何故か依頼主が心を開く。もうわけが分からん。前作は御都合主義のオンパレードではあったけど、因果経過をぶっ飛ばすようなことまではしなかった。
そもそも、今回の話は焦点がどこにあるのか不明確。依頼主に焦点を当てた一話完結ものとしてはあまりにも依頼内容や解決方法が薄味過ぎたし、サブタイトル通りヒロインに焦点を当てたにしては、ダメさのアピールに終始してる。
これは今後もあまり期待できそうにないな。