一週間フレンズ。 #01「友達のはじまり。」[新]

『ef.』や『50回目のファースト・キス』で題材とされ、使い古されたとはいえないが特に新しくもない、短期健忘症の少女との交流の物語。
一週間で積み重ねた関係がリセットされるのはそれだけで切ないし、それでも何度でも関係を構築しようとする姿は健気なんだけど、若干それに頼りすぎている感がある。
そもそも主人公がヒロインと恋人でなく「友達」になりたがる理由が分からない。同性ならまだしも、異性に対して、特別な理由なく恋愛感情ではなく友情を求めるのは、正直不可解極まりない。今後回想による掘り下げ回で明かしていくのかもしれないが、それは最初にやるべきな気がする。
あと、健忘症の制限が緩すぎ。学校に来ていることから「人間関係以外の知識・記憶は維持される」ことが明らかだし、人間関係でも「家族との記憶は維持される」らしい。健忘症の内容が主人公に対してピンポイントすぎて意味不明。「設定」にはご都合主義を問わないのがポリシーだったけど、さすがにこれは突っ込みたくなる衝動を抑えられない。
更に、こんなにも「友達がほしい」「忘れたくない」と思っているヒロインが、日記やら写真のような記録を一切行っていないのもおかしい。これだけ記憶維持の制限が緩いのに、「忘れちゃうけどまぁいいか」的な行動しか取ってないから、主人公と会ってる時の様子とのギャップが酷い。
ここまで作り込みが甘いと、雰囲気を楽しむアニメでしかなくなりそう。