うさうさ脳診断

テレビ見た人いるかな?

手の指を組んだとき、親指が下にくるのは右、左?腕組みしたとき、手首が下にくるのは右?左?実はこの手と腕の組み方には、「脳のクセ」があらわれるという。
それによって、人の性格は4つのタイプに分けられることが判明。
「ささ脳」は、まじめで几帳面。
「うう脳」は、楽天的なマイペースタイプ。
「さう脳」は、世話好きなおおらかタイプ。
「うさ脳」は、個性豊かな負けず嫌いタイプ。

これ、思いっきり血液型性格判断と同じ内容なんだよね。上からA型、B型、O型、AB型。人間、所詮大別したらこの4つになってしまうということなのか。あるいは、4つくらいにわけるのが一番都合がいいのか。


ところでこの診断法、身体の左右どちらをよく使うかで右脳・左脳の使い方を判断し、それが性格に影響するってんだけど…
はっきり言って眉唾もん。右脳と左脳の使い方で性格なんか決まるわけねーだろ。つーか、右脳と左脳の使い分けとかだって、あんまりはっきりした科学的事実ってわけじゃないし。血液型占いと大して変わらない。
え?性格合ってたって?安心していい。それ「予言の自己成就」だから(分からない人はググって見よう)。試しに他のタイプをよく見てみよう。よーく思い出してみればそのタイプの性質も当てはまるんじゃないか?


別の言い方をしてみよう。上のタイプ別性格は、8つの性質が書かれてるけど、どの二つを取っても二律背反にはなってない。「まじめで几帳面で楽天的でマイペースで世話好きでおおらかで個性豊かで負けず嫌いな人」だっているでしょ。つーか、誰だって多かれ少なかれ全部の性質を持ってるはずだ。
「この4つに分かれます」って言われるから、最初に読んだ性格(事前の診断法で出た結果)に多少当てはまるだけで、自分がそのカテゴリーだけに属しているかのように錯覚してしまう。自分が元々4つの内どのカテゴリーにも属しているのだということを、完全に忘れてしまう。ある種のマジックのタネと一緒。自分で選んでいるようで、実は何も選んでないことに気付いてないのだ。


納得できない、という人は、各性質の反対を考えてみると分かりやすい(かもしれない)。微妙に違う感じのもあるけど、その辺はまぁ気にしない。

  • 「ささ脳」の反対は、不真面目でだらしない。
  • 「うう脳」の反対は、悲観的で人に振り回されるタイプ。
  • 「さう脳」の反対は、世話嫌いで度量の小さいタイプ。
  • 「うさ脳」の反対は、没個性的で気の弱いタイプ。

自己分析で堂々とこれらの性格を肯定できる人は、あまりいない。そしてこれらの性格を否定すると、逆の性格も「当てはまると言えば当てはまる」ことになり、それを形式的な診断法=儀式を経て「当てはまるんです」と言われれば、いつの間にか「ああ、当てはまるな。」と思ってしまうのだ。不思議なもんで。


最後に言っておくと、この考え方にも科学的根拠は無いし、実はかなり適当。問題はそれが正しいかどうかじゃなくて、「何故そうなるのか?」って考える心構えは大事だよねってこと。専門家が出てきたくらいでテレビの言うこと信じちゃいかん。まぁ、大多数の人は血液型占いと同じ程度の意味で受け取ってるんだろうけど。