牙-KIBA- #25「戦いの序奏」

認めよう。これは化けた。かなりいい出来だわ、これ。
各国の情勢やら体制、思惑など、リアルというかダークというか、とにかく子供向けとは思えない展開。ノアがダークサイドに堕ちちゃったのとかも、可哀想すぎてたまらんよ。次回はそんなノアの悲劇的総集編らしいし。総集編も、タイミングが良ければ効果的ってことがよく分かった。


これは脚本がうまいんだな、と思ったんで、監督とシリーズ構成を調べてみた。Wikipediaで脚本の井上敏樹を読んでみたら、なるほど、平成仮面ライダーに大きく関わってる作家だったのか。

主人公側であれ敵側であれ、人物の内面の強弱・美醜、人物間の利害関係を描写することを重視し、同一陣営内での対立・確執を描くことを好む。

人間の暗部を描写する関係から味方同士の「裏切り」や「策謀」「誤解」などネガティブな感情をインパクト強く描くため、クセが強い面があり、そういう作風を良しとしない視聴者からは敬遠されやすい。しかし、同時にその強烈さがクセとなるというファンも多く、良くも悪くも最も多く脚本を手がけた「平成仮面ライダー」のカラーを決定したと言える。

なるほど。牙とかもろそんな感じだわ。
小林靖子と仕事する機会が多いそうで。でもそう言われると、さもありなん、て感じするわ。
神志那弘志監督はWikipediaにもはてなにもあまり情報無かったんだけど、Wikipedia牙-KIBA-の項目に、面白いこと書いてあった。

監督の神志那弘志は、雑誌のインタビューで「子供向けの枠だからといって、子供に媚びる展開には絶対しない」と言い切っており、シリーズ構成を務める井上敏樹の作風とも相まって、時に子供向けアニメとは思えない非常に重く、ハードな物語も展開される。

媚びないどころか、下手するとトラウマ作っちゃいそうな勢いですよ監督。