オタクにゴールは無い[ref.]

まぁいつものようにホットな所を狙って煽ってるんだろうけど、反論とは関係無しに普段思ってることと繋がるので言及してみる。
この人が言ってることって、自身で批判してるオタクと大して変わらない気がする。「アート」だろうが「ポストアート」だろうが、結局はアートを見て、アートに対比してしかアニメを見ていない。目標の高さが違うだけ。
オタクってのはそうじゃないだろう。外部にある何かを見据えて目標にするのは、もうオタクじゃない。オタクってのは、もっと閉じてなきゃ。オタクの世界は上に伸びるものじゃない。丸く閉じてるもんなんだ。自分が楽しければそれでいい。究極的には他人の評価なんてどうでもいいし、共有できる人とだけ価値観を共有できればいい。別に芸術家に誉めてもらおうとかそれを超えて驚かせてやろうとか、そういう邪念は要らない。
オタクには、直線的な道は無い。従ってゴールなんてものも無い。あるのは、ただただ閉じた空間だけ。その空間が押し広げられ、結果としてアートその他の世界を巻き込むことはあっても、それはアートになるわけでも、アートを超えた何かになるわけでもない。オタク世界の広がりは進化でも発展でもない。ただ広がっただけで、そこに価値の上下は無い。閉じた世界でループを繰り返すのだから、限界なんてものもあるわけがない。
非オタにオタクの価値を認めさせようとするのは、似非オタであると言いたい。オタクが求めるのは優越感じゃない。満足感だけだ。そして一握りの感覚共有者。ゴールなんて存在しない。ただ自分が永遠に楽しんでいられればそれでいいのだ。
オタクは、バベルの塔を建てようとする愚か者ではない。ソドムとゴモラで快楽に溺れる愚か者なのだ。


一応最後に引き合いの「美大」に触れておくと、アニメは総合力勝負のジャンルなので、美大を引き合いに出すのは不適当だろうと思う。美大のごみ箱には中割も脚本も演出もBGMも演技力も入ってないだろうから(場合によってはいくつか入ってるかも分からんけど)。