乙一::ZOO

ZOO

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一気に読んでしまいました。やっぱいいです、乙一。帯を見ると「映画化決定!」の文句があり、いよいよ一般的に名が知れるんだなぁと嬉しく思いました。小説の世界ではすでに多くの有名作家が「天才」とさえ称しているし、書店などでもかなり大きな扱いを受け、実際これだけ面白いのに、なぜか一般に名が通ってない気がします。テレビなどで取り上げられているのも見たことがありません。これは、気のせいでしょうか。もしかしたら、自分の思ってる以上にみんな知ってるのかもしれません…。
で、感想ですが、『SEVEN ROOMS』が最高に印象強いですね。怖すぎでしかも切なすぎ。どちらかというと『ZOO』よりもこっちを本のタイトルにした方が良かった気もします。


映画化と知った時、なぜ『ZOO』なのか?と思いましたが、よく考えると乙一はほとんどが短編だし、多少長めのものでもアクションや場面変化の少ない文章が多かったりして、映画化に向いてないんでしょうね。そういうものを見事に表現できるってことが、映画監督の技量なんでしょうか。