ゾイドジェネシス #50「再生」

世界中の人々が最終決戦の行方を見守る中、ゾイド修理の匠の元には見覚えのある影が…って、ラ・カン生きてたのかよ！
そしてその決戦場では、ルージがバイオ粒子砲を向けられ大ピンチ。助けに行こうとするミィですが、ラプターに阻まれ近づけず。

丘からティラノの口を攻撃しようとしたソウタも、あっさりとティラノにやられてしまいます。
てか、最後の最後で沼田節炸裂なんですけどｗｗｗ
ソウタのランスタッグが踏み潰され、あと一歩でコクピットも潰れる、という所で、フェルミ登場。ソウタを助けることはできたものの、ランスタッグの槍を投げられ撃沈。フェルミとソウタの心の繋がりはちょっとばかり舌足らずでしたなぁ。フェルミさん、むごい死に方…。

バイオ粒子砲に兵がびびり、討伐軍は劣勢になりますが、ティラノが再びバイオ粒子砲を撃とうとしたところでザイリンがヴォルケーノのバイオ粒子砲で攻撃したため、バイオ粒子砲は破壊。そこで討伐軍が一大攻勢を仕掛けます。
一斉にティラノを攻撃するルージ達ですが、ティラノは「ゾイドコア」をピンポイントで破壊することでソウルタイガーを止めてしまいます。エヴォルトの時とかにぐるぐる回ってる奴はゾイドコアだったんですね。
更に、敵味方が入り乱れて戦況は混乱し、討伐軍は再び劣勢に。ダンブルはラプターに四方から串刺し。レインボージャークはトリケラの角で撃ち落とされ、それを守るため左腕を解放したデッドリーコングもティラノにコアを破壊されます。
それにしてもコト姉えろいよコト姉。

ルージはムゲンライガーでバンブリアンと同時に攻撃を仕掛けるものの、刀は届かず、ついにムゲンライガーのコアまでが破壊されてしまいます。

ルージを守るためにティラノに立ち向かうミィ。しかし圧倒的な力の前に、武器も四肢ももぎ取られ、じわじわと押し潰されていくランスタッグ。ミィの叫び声が聞こえる中、動きを止めたムラサメライガーに必死で動いてくれと願うルージ。ミィが特別扱いなのは、今まさに死のうとしてるからかな。

その時、ルージの頭に過去の記憶がよぎります。村を率いる家の者でありながら、ゾイドを操縦出来ないコンプレックスに苛まれ、たった一つでも操縦出来るゾイドが欲しいと願った日々。ムラサメライガーは、そんなルージの願いに応えてくれたゾイド。ならばもう一度だけ応えてくれと、操縦桿を握るルージ。
エヴォルトとは、自らの解体と再構築のこと。エヴォルトするゾイドとは、生と死を繰り返し、そのための強力な再生能力を持つゾイドのこと。という設定によって「エヴォルトの仕組み」という伏線を消化しつつムラサメライガーを復活させます。しかし、圧殺ってむごいなジーンｗ

同時に、ガラガのデッドリーコングも復活。こっちは、「ゾイドコアを二つ持つ」という設定による復活で、左腕解放時の操作不能の謎をうまく説明出来るようになってます。これにはかなり感心しました。
更にヴォルケーノも突撃。ティラノが反撃しようとしたところで、間一髪ソードウルフがティラノの両腕を切断。無防備になったティラノを、ムゲンライガーが真っ二つに切り裂きます。

ラ・カンが助かった理由については、バイオトリケラのバリアが活きていたから、ということでした。そういえば、トリケラに攻撃できたのは張られているバリアの中にわざと引き込まれたから、でしたね。なるほど。確かにそう言われれば、あとはトリケラが完全停止するのが早いかバイオ粒子砲の攻撃が終わるのが早いかという問題に尽きることになります。
ホントによく考えられてるなぁ。

戦いの勝利と終結を宣言し、ムラサメライガーと共にミロード村へ帰るルージ。

最後のジェネレイターのシーンは、多分「強力な再生能力を持つムラサメライガーをジェネレイターに組み込むことでジェネレイターを再生した」ということなんでしょう。とにかく修復されたジェネレイターにより、元に戻ったミロード村。

終劇。

総評

いやぁ、一年間本当にいいものを見せてくれました。種死の25時間はドブに捨てた思いですが、ゾイジェネの25時間は一つの芸術に出会ったという思いがします。時々作画が崩れたりもしましたが、設定はよく練り込まれてるし、単なる子供向けのおもちゃ販促用アニメにとどまらない完成度の高さを見ました。…てのは褒めすぎかなｗ
ジーンを倒したところで全て終わりにしているわけですが、この辺もまぁ、なかなかいい引き方だったんじゃないでしょうか。一部ではミィとの間をどうするんだとかいう話が盛り上がってましたが、ゾイジェネはあくまでルージの成長を中心とした物語なわけで。ミィとの恋愛要素はおまけにすぎないんですよね。
そういう意味で、今回のルージの回想は超重要シーンでした。誰もが一つくらいは操縦できるのに自分だけがゾイドを全く動かせない、というルージの劣等感。一体だけでいい、という切実な思いに応えてルージを乗り手に選び、仲間を守りたいという願いに反応して甦ったムラサメライガー。しかも、このルージの劣等感は取って付けたものではなく、第一話でかなり強調し、途中でも一度掘り起こしてます。本当に素晴らしい。

番外編で、各自の「その後」みたいなのやってくれたらいいなぁ。
と思うわけだけど、そう思える終わり方が一番いい終わり方なんです。