仮面ライダー電王 #47「俺の最期にお前が泣いた」

本当に泣けてきた。
1年かけて人物間の絆を強めてきた上で、「時間」と「記憶」というキーワードをうまく組み込んだ別れの演出がにくい。同時に敵方の目的と対比することで、行動原理の説得性も増している。
イマジン達の目的は、結局のところ時間を自分達の存在する未来へ繋げること。そのために特異点であるカイの記憶を拠り所として過去への干渉を行っている。時の流れの中において、存在はすなわち記憶。キンタロス達は、良太郎と出会ったことで何より大切な「時間」と「記憶」を手に入れることが出来たから、彼らにとってはそのこと自体が目的達成の一つの形になった。
感情と基本設定をここまで絡ませた脚本は初めてかもしれない。改めて小林靖子はすごいと思った。
あと、キンタロスが実体化する経緯も面白かった。「書き初めに願い事」で「これを叶えてキンタロスリタイアかな?」と思わせておいて、「みんなと戦い続けたい」で「あれ?この願いじゃダメじゃん」と考えを改めたところに、「イマジンはこじつけで契約を満了する」という設定を久しぶりに持ってくる。この流れは個人的にツボだった。


設定と伏線については大体片付いてきたし、回収の目処も付いてる感じ。子供向けということを考えれば、最終的に四人のタロスはまたデンライナーで旅を続けることになる気はするけど、果たしてどうするのか…。