『WALL・E/ウォーリー』[吹替]

字幕で見たかったけど吹替しかなかった。とは言え、セリフもほとんど無いしウォーリーとイヴの声は機械音に加工されてるからあまり違いはないんだけど。
ただ、吹替版は劇中の「絵」に書かれた文字も全部日本語に直してあるから、何となく残念な気持ちになる。
内容的には、前評判通り非常に面白かった。セリフも多用な表情もない作業用ロボットなのに、思わず人間の姿と機械音に込められているであろうセリフをイメージしてしまう。この表現力には脱帽。ピクサー的定番であるパロディもあるが、元ネタを知らなくても全然問題無いよう構成してある。特に2001年宇宙の旅の冒頭の曲については、絵の方とあわせて非常に大袈裟な表現をとることで、子供にも笑えるようになっていた。
未来の状況や物語の展開に関してはかなり説得力に欠けるし、SFとしては「それは無いわ」というシーンもちらほら見かけられたが、そこはそれ、子供向け娯楽アニメということで許される範囲。多分「ウォーリー」というロボットのキャラクターありきで作られた作品だろうから、ウォーリーを動かすための物語は取って付けたものなんだろう。これくらい分かりやすくないと幼児を含めた子供には話が掴めないだろうし。
ちなみに、ピクサーはエンドクレジットにネタを仕込んだりするが、今回のエンドクレジットは壁画による後日談とファミコン調アニメによる本編のあらすじになっている。是非こちらも見てから席を立ってもらいたい。