刑法が好きな理由

憲法はすごくつまらない。何でか分からないけど、とにかく面白くない。行政法もそう。どうにも、公法系科目は好きになれないみたいだ。まぁ、行政法は教授の問題かもしれないけど。


刑法はとっても楽しいのに、何でだろう、と考えてみる。
もしかしたら、身近な例を想像できないからかもしれない。刑法の楽しみは、犯罪というとても人間くさいものを対象にして、自分の関わりうるような世界の範囲の中で、限界事例を探っていくところだ。まずは理論で割り切ってしまう。そして割り切った境界のところで、どんな奴がどんなことをしたらダメなのか、あるいは許されるのか、B級サスペンスドラマでも見るかのように具体的事例を考えてみる。その上で、「これは不当じゃない?」「この辺で無理あるよね」「こんな奴処罰しちゃえばいいじゃん」という素朴な感性から修正していく。
こういう、人間を相手にした思考があるから、刑法は(民法もだけど)楽しいんじゃないだろうか。